まちがえてた、19日は松本の瓦レコードで、21日が賽ノ目、22と23がフジモトロックフェスだね。ごめんなさい。
書いては消して、描いては消して。
ロマンチックソングについて書きたい。
ぼくが一番最初にライブハウスJのステージに立ったのは、大学の友達の追悼ライブだった。ぼくが在学したのはたったの半年だったけど、同じ寮に住んでて、すぐそばの部屋で、いつかバンドをやるなら彼がベースだなー、って考えてた。
彼が沖縄の海にさらわれて、帰ってきて、僕らみんな沖縄で会った。何を話したかよく憶えてないんだけど、次の日だったか、ふざけて笑ったりもした記憶があって、いいのかな、と思いながら。
ざ・はっぴいずはそのぽっかり空いた穴に寄り添って結成されたように思う。とにかく、ひたすら生きてることを実感したい衝動にまみれて、ぼくはずっと死ぬことの中に頭を突っ込んでた。
弟が死んだのがいつだろう、2006ねん?もうすぐ7回忌って言っていた。ぼくはザ・ビアーズをやっていて、その練習中に電話がかかってきて、「ちょっとあした実家に行ってくる」とだけいって、みんな何も聞かなかったのを憶えてる。ぼくはいわゆる27才になる手前で、ずっとずっとすぐに死ぬだろうと思ってた。きっとあっけなく。
そして夢をみた。さとると二人でツアー廻ってる途中だった、
自分はもう死んでしまって、他のメンバーみんなで楽しそうにツアーをしてる夢。ぱっと起きて、車の中で泣いて、でも、ぼくはきっとそれでいいんだ、と思った。ずっと続いてくんだ、と。そのときはじめて許されたような気がした。ぼくは死んでしまった側からぼくを許した。ずっといけないような気がしてた、死んでしまった友達や弟の分も懸命に生きなきゃいけないと思ってたのがわかった。ずっとロックンロールだけしか僕のそばにはなくって、きっと走馬灯には何も映らないだろうと思ってたんだ、ぼくにはこれだけしかないって。
この曲ができて、最近になってようやくわかって、なんだかほっとしてる、自分を抱きしめてあげられたらいいのに。
この世界がずっとつづけばいいなと思う。
一日一日を生きたい、今日の素晴らしさで何もできなくなるくらい、世界は色づいているし、たくさんの生き物が話してる。ぼくはその話し声に耳を傾けたりしながら、全くわからないけど、でもそれらがぼくの胸のなかで鳴っているような気がする。君がぼくに話しかけるとき、ぼくは君が話す前から知っているような気になる、それはきっとやっぱり心がつながっているからだと思う。
歌っているときに、自分の心が音楽とぴったり重なることがある、そんなとき、ぼくはギターを弾いているようで、心を弾いていて、歌っているようで、心を震わせているようになる。聴いているときもそう、絵を描いているときもそう、そしてそれはだんだん、君の心につながっていく、ぼくはいつしか君の心を弾いていて、君の心を描いている。
ぼくは死なないだろう。すっと溶けるだけ、君とつながっているかぎり。そんな気持ち。
ロマンチックソング
ふらふらっとしていたら
おれはちょっと死んでしまった
あいつらは車のなか
ふざけて笑ってるんだよ
お別れは粗末なライブハウス
まるでどこかの音楽室
とにかくひどい音で
何もかも台無しにすんだよ
グレイトフルデッドは迎えにくる
オーティスの乗った飛行機で
どこみたってロマンチック
傑作だな よろしくやって
走馬灯は夜のようで
星ひとつ映ってない
ただたしかに聴こえてくる
くりかえしスリーコード
家族や友人や
恋人や嫌いなやつも
一瞬で捨てていくぜ
誰ひとり連れてかないで
グレイトフルデッドは迎えにくる
オーティスの乗った飛行機で
どこみたってロマンチック
さあ残らず歌にしようぜ
ロマンチックを
歌にしようぜ
ロマンチックを
つなげようぜ
ロマンチックを
つづけようぜ