きょうは弟の七回忌らしい
らしい、というのもなんだけれど、
昔というものは僕の中で背景になってちっとも動いてくれないので、
とくに気にもとめないで、めくるめく今のほうを眺めがちになっている。
いま幸せだとおもうのは、
信じられること。
僕がこうなんじゃないかな、と思ってずっと手放さなかった、手放せなかったともいうけれど、そういったものが、やっぱりそうだった!そうだ、そうだ、と心の中で温めていられることに、ぼくはただ感激して。
弟よ、
君が何を信じたのかは知らないけれど、
それはそのとおりになったのだろうし、
僕が何を信じてるのかはわからないだろうけれど、
それはそのとおりになっていくのだ。
愛しなさい、とつぶやく。
僕だけがそれを聞いている。