気付くとサーフボードを選んでた。リサイクルショップでギターの弦を買いにきたんだけど、いつのまにか。財布と相談、却下されて、キャッチボールもいいな、グローブにしようかな、テントもほしいな、とかとか。
伊豆にいくのだ、たのしみだ。
さて、ぼくは何もしてないみたいなのだ。何も残らないみたいなのだ。灰になるのだ、ハイになるのだ。蝉のおとが、鳴き声っていうけど、音だよね、音楽がね、とぎれとぎれになって、ビートを刻み始めて、世界がスローになったり早回しになったりして、遊び始めて、ぼくは自信ないままお風呂に入った。明るい、風呂は猛烈に明るかったのであった。
頭で考えたことなら、一生だな、死ねば消えること、本に残すのもいいけれど、心が考えてることはずっとだな、ぼく一人の話ではないみたいなのだ。車を運転しながら、あれ、映画みたいだな、と思った。ぼくの中のどこにぼくがいるのだろう、頭に話しかけながら、赤血球に話しかけながら。ウォータースライダー、血管の中をスイスイ、ぼくの細胞はスリルが好きだ、ベルトコンベアだ、効率主義者だ、空気を廻そう、交換します、二酸化炭素と。
溢れて
もし愛があるなら
もうぜんぶ溢れてしまって
なにもかも呑み込んで
こなしてしまって
ウワバミの中でまた
しんぐ•あ•そんぐ
だ
だだだだだだっ
あ、夕焼け!